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研究の概要

研究の概要
心と知性への挑戦コア
回路機能メカニズムコア
疾患メカニズムコア
先端基盤技術研究コア

更新情報

理化学研究所 脳科学総合研究センター(理研BSI)では、脳科学の戦略目標に沿って「心と知性への挑戦」、「回路機能メカニズム」、「疾患メカニズム」、「先端基盤技術研究」の4つのコアを設定し、脳科学の先端的研究を行っています。生物学、医学、生物物理学、情報科学、数理科学、心理学、経済学などの領域を融合させた領域融合的研究体制、国際的に開かれた体制、および国際レビュー委員会による厳格な評価に特徴があります。

心と知性を、物質(分子、細胞、システムなど)と情報の立場から理解するための研究を進めます。具体的には、新しい行動パラダイムを開発し、神経活動の時空間パターンを測定する脳活動イメージング法、行動中の動物からの神経細胞活動多点記録法などの最先端の手法を駆使して霊長類と人間での実験的研究を行い、実験的研究と理論研究とを統合し、認識、学習、意思決定、社会的行動、言語、創造性などの高次脳機能の神経基盤を同定します。また、ロボットなどの人工装置の高度化のために脳の優れた知覚機能、制御機能、判断機能などの原理を抽出します。


脳には分子から個体(さらに社会)までの深い階層性があります。分子・細胞レベルでの知見をもとに個体の行動を理解するためには、その中間の階層に位置する神経回路レベルで、それがどのように働くかを知ることが必要です。私たちは、神経細胞のつなぎ目であるシナプスの結合の強さが変化する分子メカニズムや、神経回路網がどのように作られるかなどの知見を基に、細胞や分子を活きた個体の脳の中で可視化したり、遺伝学的手法を駆使して神経回路の働きを部分的に制御することによって、神経回路において、個々の神経細胞やその中の分子の機能の単なる足し合わせを越えた新しい機能が出現するメカニズムを解明します。さらに、実験と理論といった両方向からの研究の相補的効果を得て、脳が物事を捉えて理解し反応するための、神経回路的メカニズムに迫ります。


精神疾患・発達障害・認知症などの脳の病気は、社会に大きな影響を与えていますが、その原因がまだ解明されていない病気が少なくありません。私たちは、こうした脳の病気のメカニズムを明らかにするため、分子生物学、発生生物学、病理学、画像解析技術、実験動物学、神経生理学など様々な手法を用いて研究を進めます。研究が進んでいるアルツハイマー病などの神経疾患についてはその治療原理を確立し、まだ原因が充分にわかっていない精神疾患や発達障害・脳老化については、分子・細胞レベルでの基本要因を同定することを目指します。



脳神経研究の進展につながるような先端的技術の開発を学際的に展開するコアを形成します。ことに、神経活動の時空間パターンを計測・操作する技術を開発し、神経回路を解析する様々なアプローチを試していきます。また、脳神経系を個体、組織、細胞、分子など様々なレベルで解析したデータを集約する機能を創ります。大規模シミュレーションなど、情報・数理の先端的技術を活用するべきプラットフォームを構築する計画があります。