RIKEN BRAIN SCIENCE INSTITUTE (理研BSI)

About - BSIについて

理化学研究所 脳科学総合研究センター Neuroscience for Society 社会に貢献する脳科学総合研究センター

脳に関する研究は、科学的に大きな価値を持つばかりでなく、社会的、経済的にも大きな成果が期待されています。この期待に応えるべく、理化学研究所 脳科学総合研究センター(RIKEN Brain Science Institute, 理研BSI)は、1997年10月理化学研究所(埼玉県和光市)に設立されました。当研究センターは、我が国の脳科学研究の中核拠点として、国内外から優れた研究者を結集し、総合的な研究を展開しており、設立以来、数多くの優れた研究成果と人材を輩出し、世界有数の脳科学の研究拠点として国際的な認知を得ています。

センター長からのメッセージ

理化学研究所 脳科学総合研究センター Neuroscience for Society 社会に貢献する脳科学総合研究センター

Innovative Research 学際的かつ、融合的な脳科学研究

脳科学総合研究センター(BSI)は、学際的かつ融合的な研究体制を特徴としています。脳の中の分子構造から、神経細胞、神経回路、認知・記憶・学習の仕組み、行動、健康と疾患までを対象として、医学、生物学、物理学、工学、計算理論、心理学など多彩な学問分野を背景にして融合的な研究を目指しています。分子や細胞といった微視的なレベルを扱う神経生物学と、認知や計算論のような専門的にはシステムと呼ばれる巨視的なレベルとをつなぐものとして近年では神経回路に焦点を当てています。脳を知るには新しい技術開発と不可分であることから、革新的な手法を継続的に取り入れ、また生み出し広範囲にわたる神経科学の重要な研究に取り組んでいます。

Innovative Research 学際的かつ、融合的な脳科学研究

Global Perspective 世界からBSIへ、BSIから世界へ

BSIは国際的な研究環境の構築に努めています。研究者は世界中からBSIへやってきて研究業績を積み、世界中の大学・研究機関へ巣立っていきます。BSIには、現在、約500名の研究者・技術者が在籍しており、うち約2割は外国人研究者となっています。さらに、300名近い客員研究員も受け入れています。BSI内での公用語を英語に設定し、専門家による文章添削/文書指導や、研究所外での日常生活をもサポート対象とするヘルプデスクの設置などを通じて、国際的な環境を整備するに留まらず、国際的な研究者を育てています。

(2006年度〜2007年度)

Career Development 次世代の脳科学を担う人材育成

BSIは最先端の研究を行うだけではなく、最先端に立つ研究者も養成しています。大学院生や博士研究員から研究室主宰者に至るまで、若い研究者たちの知を刺激するような世界一流の研究環境とキャリアパスを用意し、脳科学の最前線に立ってもらい、研究者としてのキャリアを積む上で下地となるように専門家陣によるトレーニングプログラムを提供しています。BSIで研鑽を積んだ研究者は、国内外の大学や企業等の研究機関で活躍しています。世界的に認知度の高いトレーニングプログラムとして、BSIサマープログラムがあります。サマープログラムは、2ヶ月間BSI研究室でのインターンシップを体験するコース、2週間世界中の著名研究者を講師陣として行われる集中レクチャーコースに分かれています。その他、国内の大学との連携のもと、脳科学塾を開催しています。これは国内の大学院修士1年生を主な対象とした選抜少人数制の長期プログラムです。将来のこの分野を担う研究者の育成のため、この他にもBSIセミナーシリーズ、Brain Lunchセミナー、リトリートなどが開催されています。加えて、BSI内の研究者間の交流、意見交換促進のため"BSI Socials"というイベントを定期的に開催しています。

Career Development 次世代の脳科学を担う人材育成

Community Integration つながるBSIへ、つなげるBSIへ

理研BSIは理研MITセンターをはじめとして積極的に国内外の大学との連携協力体制を築いています。国内では慶応大学等と連携し、内閣府の最先端研究開発支援プログラム(FIRST)「心を生み出す神経基盤」についての研究を行っています。また、東京大学や早稲田大学を始めとする各大学と連携協定を結び共同研究者や学生の受け入れを行っています。また、うつ病と認知症が抱える社会的な問題と研究の前線をつなぐ場であるうつ病・認知症コンソーシアムにおいても積極的な参加をしています。さらに、日本の脳科学研究を代表する研究機関として、国内外の研究基盤の整備にも貢献しています。データと解析結果の共有のため、ニューロインフォマティクス国際統合機構(INCF)の日本窓口としてBSIに神経情報基盤センターが設置されています。また、実験を進める上で欠かすことのできないバイオリソース(動植物等)の収集・保存・提供を行うため、日本ではナショナル・バイオリソース・プロジェクトを整備されています。プロジェクトの一環としてBSIはモデル脊椎動物のゼブラフィッシュの代表機関として実施体制を構築しています。この他、BSIで行われる基礎研究の成果を社会につなげることを重視し、企業と共同研究を行うほか、以下3つの産業界との連携センターを設置しています。理研BSI-オリンパス連携センターでは、バイオイメージングの基盤技術と機械の開発、研究支援を通じて、技術の利用普及と技術移転を行っています。理研BSI-トヨタ連携センターでは、ニューロドライビングとニューロリハビリの二つのテーマで、先進的な研究成果と社会に貢献する技術の創出を目指しています。理研BSI-タケダ連携センターでは、統合失調症、認知症などの中枢神経疾患のための新しい創薬ターゲットの探索、さらには新薬の創製までを目指し、社会に貢献する連携研究を行っています。

Community Integration つながるBSIへ、つなげるBSIへ

Research Support 世界トップクラスの研究支援体制

BSIには研究者が研究に専念できる環境があります。世界でも有数の総合的な支援体制は、研究者と共に成長し続けています。研究基盤センター(RRC)は研究施設並びに研究機器の維持管理、熟練した技術者による研究技術支援、有用な研究資材の提供を行っています。これを行うために、RRCには3つのユニット(動物資源開発支援ユニット、生体物質分析支援ユニット、機能的磁気共鳴画像(fMRI)測定支援ユニット)が存在します。
研究の効率的な遂行には事務部門との連携が不可欠です。BSIは世界標準の事務支援体制を目指しています。BSIのための事務部門、脳科学研究推進室(BSPO)は、リサーチアドミニストレーターが社会(市民のみなさん、企業、大学・研究所等)と研究をつなぐ役割を担っています。

研究基盤センター(RRC)

Word from the Director センター長 メッセージ

”脳についての科学、それは自分についての科学。さあ、究極の難問に挑もう。”

私はかつて免疫学において、ある人の表現によると"100年も閉ざされていた"という窓を開けました。1976年のことです。この発見のあと、次に何を研究対象に選ぼうか、そう考えた時に私の脳に浮かんだのは、脳そのものを研究しようということでした。
脳は、宇宙と並んで人類最大のミステリーだからです。想像するだけでわくわくしました。

いま、私がセンター長を務めているBSIでは、様々な分野の研究者・技術者が世界中から集結し、脳内の微視的な分子機構にはじまり、神経細胞、神経回路、より巨視的な現象である認知や記憶と学習の仕組み、さらに言語の獲得、脳とコンピュータなど、理論と実験を交えながら幅広い研究を総合的に推進しています。
BSIはこれまでに脳科学の最先端の課題に取り組み、歴史的発見をしてきました。また、世界の研究の基盤となる技術の開発、人材育成への貢献により、世界でも有数の脳科学の研究拠点として信頼を得ています。

脳科学への期待と要請、社会に対する責任が増大するなか、BSIの果たす役割は一段と大きくなっています。まず、神経回路の機構を明らかにする基礎研究に取り組み、その過程で多くの最先端の技術を生み出しています。また、現代社会に深刻な影を投げかけているアルツハイマー病や精神疾患といった脳機能障害に対してその根本的な原因を解明することは我々の責務です。さらに、BSIで得られた基礎研究の成果を中長期的な視野で社会につなげることを重視し、産業界との連携にも取り組んでいます。これは将来的に私たちの生活の質の向上につながるものです。今後の脳科学の持続的な発展に向け、次世代の脳科学を担う人材を育てることも世界的な研究拠点としてのBSIの使命です。若手研究者の育成には特に力を入れています。

理化学研究所脳科学総合研究センター センター長 利根川 進, Ph.D.

脳科学は全ての人間活動に通じる唯一の科学です。BSIは新しい総合的な人間科学を創出し更なる飛躍を目指します。一緒に究極の難問に挑んでみませんか。

理化学研究所脳科学総合研究センター センター長 利根川 進, Ph.D.